2024第2回選手ブログ＃２９　松本大輝「敵」

こんにちは！今回ブログを担当させていただきます。北海道教育大学岩見沢校3年サッカー部松本大輝です。長い文章ですが、最後まで読んでいただけると幸いです。

まず、今シーズンのこれまでの期間について書きたいと思います。

ザワ合宿が終わり、関西遠征が始まりました。サッカー部のグループに送られてきたメンバーの写真の1番最初に自分の名前があったときは、驚きました。初めてのTOPチーム、最初は緊張していたけど、周りの励ましもあり、シュートストップ、ガッツのあるプレーなど自分の良さを出すことができました。去年に苦しい思いをした自分からしたら周りに認めてもらえたような気がして、とても嬉しいことでした。今シーズンはやってやる。誰にも負けない。自分が出る。そんな気持ちがありました。

僕は元々、大学では、高校でもつけていた13番をつけるつもりでした。しかし、先ほども言った通り自分が出る！誰にも譲らないという気持ちから1番を選びました。そのくらい燃えていました。

しかし、関西遠征から帰ってきて少ししてから、自分のメンタルを上手くコントロール出来なくなってしまいました。その気持ちがミスを呼んで、さらに気持ちは落ちていってしまいました。やらなきゃいけない。今ここで踏ん張らなきゃいけないと自分に言い聞かせましたが、体も心もついてきませんでした。気付けば、TOPチームから落ちて、サテライトリーグでも試合に出ることのできない日々続いていました。天皇杯ではアップ要員で帯同しました。気持ちがすごく複雑でした。

そんな暗い気持ちが呼んだのかわかりませんが、急に右足に力が入らなくなりました。自主練でも、思ったところにボールを蹴ることができず、ゴールキックも届いても半分、変な回転がかかってしまうようになりました。別にキックは上手な方では無かったですが、去年に比べコントロールも良くなってはいたし、飛距離にも少し自信がついてきていたので、とても落ち込みました。

だけど僕は何も出来なかった。練習に行っても気持ちが入らない。体がついてこない。何も気力が出ない。普段やっていた筋トレにも身が入らない。自炊や洗濯もやる気にならない。部屋で寝たきりの植物状態でした。サッカーが楽しくない。シュートを止めても楽しくない。内からフツフツと湧き上がる気持ちがない。自分は何をしているのだろう。去年試合に全然出ることができず、あれだけ悔しい思いをした。毎日自主練をしていた自分はどこに行ったのか。周りのことを全力で応援できなくなったのはいつからだ。いつからそんなに弱くなったのか。今、自分という存在がチームにどんな影響を与えているのか。プラスの存在になれているのか。そんなことを考えても体はついてこない。何ヶ月かはずっと不安定でした。

メンタルが落ち着いて気づいた時には試合に出ることはなくなっていました。なんで調子が悪くなったのか、モチベーションが上がらないのは何故か、なんでこんなに楽しくないのか。いろんなことを考えましたが、結局はそれに向き合わなかったのは自分でした。今の状況でボールを蹴っても意味が無い。調子が悪い時に自主練したって意味が無い。悪い方向に行くだけだと、そうやって理由をつけて、逃げてしまいました。自分が上手くいかない時に足掻くことができず、自分の足を引っ張っていたのは自分でした。自分の敵は自分自身でした。

今は、ゴールキーパーが7人いる中で、僕は全然試合には出ることはできていません。ですが、3年生として、先輩として、1人のプレイヤーとして、見本になれるような態度を取ろうと思います。練習では、手を抜かず、きついメニューも全力で取り組むこと。アップの時はその選手が気持ちよく試合に出ることのできるように全力で盛り上げること。そして自分が試合に出る時は今自分に出来ることを全力でやること。今ではそんなふうに思えます。7人のゴールキーパーのなかで僕がずば抜けて良い部分は無いかもしれません。ビルドアップやセービング、みんな上手です。でも、僕はもがきます。それが、他の選手に良い影響を与えることができると思うし、自分もいい方向に進めると思うからです。これからの練習はこれまで以上に全力で取り組み、他の選手たちを鼓舞していきます。

これまでが今シーズンが始まってから今までについてです。